観たぞ!『オーヴァーロード』

 本日、ご紹介は古き良きB級感を味わえるホラーアクションです。

◇鑑賞日:2019年5月10日
B級テイストたっぷりで送る、Jエイブラムスプロデュースの戦争ホラーアクション。本当に怖いのは戦争か。それとも奴らか。
◇星3つ:⭐︎⭐︎⭐︎ (普通に楽しめます)
  • 以前『クローバーフィールド・パラドックス』のレビュー時にも書きましたが、クリエイター JJエイブラムスが大好きです。 M:i:III Mission: Impossible III 監督・脚本、クローバーフィールド/HAKAISHA 製作、スター・トレック 監督・製作などなどなど。あるときは大宇宙、怪物、スーパースパイと、彼の作品のスケールと、先を読めない展開にいつも熱中。そんな最高の映画体験をいつも提供してくれるJJ。おかげで私は彼の名を聞いただけで、触手が動くパブロフの犬状態なのです。そんな彼が提供する新作『オーヴァー・ロード』。聞けばナチス×SFホラー要素の入った快作とか。そんな脳汁出そうなワードをJJが手がけるなんて、こりゃもう行くっきゃないですよね。というわけで、それじゃ張りきって紹介です!
  • (あらすじ)舞台となるのは、1944年、第二次世界大戦下。ノルマンディー上陸作戦が開始された直後、ナチス占領下のフランスに、落下傘部隊が送り込まれる。決死の激戦の末、生き残った兵士たちはナチスにより要塞化した教会に潜りこむが、地下の謎めいた研究所で彼らが遭遇したのは、誰も見たことのない敵だった…。

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  • 本作の監督は「ガンズ&ゴールド」のジュリアス・エイバリー。主人公ボイス役に『マザー!』のジョヴァン・アデポがキャスティング。寄せ集めの部隊の指揮を執る伍長・フォード役をワイアット・ラッセル。映画ファンには嬉しいカート・ラッセルの息子さんです。ナチス占領下の村で米兵たちを匿う娘クロエ役をマティルド・オリヴィエ、悪役のナチス親衛隊将校ワフナー役を『ゲーム・オブ・スローンズ』のピルー・アスベックが演じています。
  • 本作品、物語の舞台は第二次世界大戦末期。ドイツ軍に連合国軍が仕掛けたノルマンディー上陸作戦が舞台です。『プライベート・ライアン』や『史上最大の作戦』等の戦争映画作品でも取り上げられてきた鉄板の戦争設定。本作が上手なのは、この時代背景と舞台にモンスターホラーの要素を入れた事でしょう。ナチス×ゾンビの組み合わせは最強。やっぱりナチスは徹底的に悪役が似合います。

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  • 別作品ですが『イングリアスバスターズ 』のハンス・ランダ親衛隊大佐なんてクリストフ・ヴァルツの怪演も相まって最高ですね。また、漫画ではありますが同じナチス×フリークスでは平野耕太の漫画 『ヘルシング』も、かなり面白いですね。 諸君、私は戦争が好きだ。すいません。好きなジャンルすぎて脱線しますた。

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  • 本作はそうした、B級映画大好きマニアの為へのJJからの贈り物。本国でも『オーヴァーロード』は様々な嗜好を持つB級映画ファンにA級の娯楽をもたらしている。」となっていると高い評価を得たようです。
  • さて。本作最大の魅力は、話の切り替えのうまさ。これに着きます。さすがJJ 冒頭の上陸作戦に望む機内シーンから飽きさせません。
  • 最初は激しい戦闘シーンとサスペンスフルな展開で観客をグイグイと作品世界に引き込ませ、実は、、、というのはJ.J.エイブラムスの真骨頂。戦争映画として電波塔破壊作戦をクローズアップしても単独作品に成り得る面白さなのに、そこに不気味なエッセンスが一滴、足されます。そうするといつの間に!気がつくと、我々観客はゾンビが跳梁跋扈する世界でのサバイバルを目撃することになるのです。この世界観の切り替え方は、ロバート・ロドリゲスの『フロム・ダスク・ティル・ダウン』を思い出してしまいました。

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欲を言えばクリーチャーのバリエーションが欲しかったですね。せっかくカート・ラッセルの息子さんが出ているのですから、物体エックスばりに色んなクリーチャーが楽しめると、なお良かったかな。この辺は、『ナチス・イン・センター・オブ・ジ・アース 』などでワクワクさせるアルバトロスさんを見習って欲しかったな。お金がなくてもクリーチャー出せるワクワク感というか、それこそがB級映画のツボですからね。とはいえ終始ハラハラドキドキしっぱなしの楽しい時間が過ごせます。
というわけで、一緒に見た友人いわくバタリアンを思い出した。と、いわしめた古き良き時代のB級 SFホラーの匂いを纏った本作品。ぜひぜひ劇場でお楽しみ下さい


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