観たぞ!『ゲキシネ 髑髏城の七人 風』


本日、ご紹介は五感で楽しむ、新しいエンタメ作品です

鑑賞日:2019年7月28日

◇一言感想:舞台をスクリーンで魅せるゲキ×シネ。名作、髑髏城が至高のキャストで荒ぶれる。松山ケンイチの捨ノ助をスクリーンで堪能しよう!
◇星4つ⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎(いい映画に出会えたなぁ)
  • 暑い毎日が続きます。皆さま、溶けてないでしょうか。しっかり水分補給して毎日を過ごしましょう。さて今日ご紹介の一本は純粋な映画ではありません。しかーし、今日はどうしてもご紹介すべき1本、『ゲキシネ 髑髏城の七人 風』をご紹介させていただきます!
  • そもそもゲキ×シネとは、その名の通り演劇×映画の試み。広い空間・大きなスクリーンで演劇の映像を楽しむ、新しいエンターテインメントです。映画製作と同レベルの工程を経て撮影・製作編集が行われる事でよりダイナミックに、よりライブ感を増した形に進化させたこの試み。私も何度もゲキ×シネを楽しんでいますが、カメラワークを駆使した、画面いっぱいに広がる迫力の映像は、映画館であることさえ忘れるほどの舞台の緊張感と臨場感が楽しめるのです。そんなゲキ×シネ、今回は劇団新感線の贈る舞台、『髑髏城の七人 シーズン風』です。
  • 髑髏城の七人。劇団☆新感線における「いのうえ歌舞伎」と呼ばれる演目シリーズの1つで、中島かずき作の、この作品は劇団☆新感線の鉄板舞台として1990年に産声を上げ、以来7年ごとに上演されてきました。
ゲキ×シネ版ポスター:出典 ゲキ×シネ公式ホームページ
(あらすじ)
天正18年、本能寺の変で織田信長が明智光秀に討ち取られてより8年が経過した時代。天下統一を目前とした豊臣秀吉の支配がいまだ届いていない関東は、天魔王と呼ばれる仮面の男が率いる「関東髑髏党」に支配されていた。なりゆき上、関東髑髏党に追われていた少女、沙霧を助けた捨之介は、偶然知り合った狸穴二郎衛門とともに、旧知の無界屋蘭兵衛を頼って色街「無界の里」へと向かう。しかし、無界の里で沙霧を匿ってもらおうと思っていた矢先、里は髑髏党の襲撃を受けてしまう。天魔王と戦うことを決意する捨之介たち。果たして捨之介や天魔王と蘭兵衛の因縁とは──?

いやあ、素晴らしかったですね。この髑髏城も。
  • そもそも『髑髏城の七人』は、物語を同じくしながら、時代と共に変わってきた作品です。2004年には同じ作品をキャスト、演出を変え、春と秋にそれぞれ『アカドクロ』『アオドクロ』連続上演するという大胆な試みを決行。2011年は小栗旬を始めとする若いキャストをむかえ、新しくなるという試みを。そして、2017年は3月から1年3ヶ月にわたり、花・鳥・風・月(上弦の月/下弦の月)・極(『修羅天魔』)と5シーズン6作品に分けキャストも演出も豪華になった作品たちで観客を魅了しました。
アカドクロ、アオドクロ、アオドクロ、アカドクロ。あー!早口言葉みたいになってきた。

髑髏城の七人~アカドクロ:amazon

私は、舞台背景をギリギリまで抑え役者力で見せた、2004年の古田新太版『アカドクロ』が大好きでDVDも何度も見返す程。なのですが、今回のシーズン風、松山ケンイチ バージョンも最高でした!主演は松山ケンイチ 他、出演に向井理 田中麗奈 / 橋本じゅん 山内圭哉 岸井ゆきの / 生瀬勝久を迎え、初心に返りつつ、さらに華やかに軽やかにグレードアップした髑髏城が楽しめましたよ。

髑髏城の七人 風:amazon

  • 特に、松山ケンイチの演技は目ヂカラもあり殺陣も決まって、カッコ良い捨ノ助が見れます。こんなにアクションが出来る俳優だったとは。また、無界屋蘭兵衛を演じる、向井理が艶っぽくて最高。夜の花畑の中、敵を斬りまくる殺陣には鳥肌が立ちましたよ。無界屋を向井が演じる?ムカイヤヲムカイガエンジル。ムカイガエンジルムカイヤランベー。早口言葉みてえになってきた。すいません、またまた脱線しますた。
  • そして、そして敵方 、天魔王。ネタバレしないので、正体は誰とは言いませんが、その見栄の切り方、出で立ち、すべてカッコよすぎて痺れる天魔王でした。
  • また、演出についても非常に趣向を凝らしていました。この2017年版は回転式劇場で上演されたこともあり、非常に映像演出が映画的。プロジェクションマッピング を使った背景映像や舞台演出はアカドクロ等にはない豪華さ。侍が舞い、斬られ、髑髏が笑い、華が散る。とても面白く、ワクワクする演出の数々を楽しめます。
チャンバラも大変楽しゅうございます:作画310
  • と、見所満載の本作なのですが、残念なのは100人斬りのシーン。髑髏城といえば、クライマックス捨ノ助100人斬りなのですが100人も斬った感がない何人だったんだろうか。。体感値40人くらいかな。。。まあでも、松山ケンイチは鬼気迫る殺陣でした。
  • というわけで、髑髏城をスクリーンではじめてご覧になるかた。色々なバージョンで多面的な顔を持つ髑髏城の七人は今後も上演予定です。ぜひお気に入りの一本を見つけて見ませんか。演劇、映画というジャンルを越えて新しい体験を創り出す<ゲキ×シネ>を、ぜひご体感ください!

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