今日ご紹介は、卓越したアイデアで贈る、恐怖のサバイバルスリラーです。
◇鑑賞日:2019年11月4日
◇一言感想:汗を掻くほどスリリング。嵐の中の究極のサバイバルを、劇場で体感せよ。
◇星4つ⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎(いい映画に出会えたなぁ)
- 爬虫綱ワニ目正鰐亜目アリゲーター科に属するアリゲーター。食性は肉食性で家畜や人を襲うこともある最強の捕食者。もしも、この生物に近距離で遭遇してしまったら。しかも群れに遭遇なんて!考えただけで恐っろしいですねー。今日ご紹介するのは、大型ハリケーンで地域が孤立され氾濫した危険水域にアリゲーターが群がる中、ワニ達と対峙する事になった親子を描く最強のスリラーです。
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(あらすじ)競泳選手のヘイリーは、巨大ハリケーンに襲われた故郷フロリダで、父が消息を絶ち、連絡が取れなくなっていることを知る。父を捜しに実家へ向かったヘイリーは地下室で重傷を負って気絶している父を発見。しかしその瞬間、背後から巨大な何かに襲われ、地下室の奥へと引きずり込まれてしまう。なんと、家は、ハリケーンで付近のワニ園からやってきたワニたちのテリトリーになってしまっていたのだ。最悪の状況の中、負傷した父とともに脱出を図るヘイリー。果たして親子はこの恐怖から逃げ切れるのか。
- いやー凄かった。怖かったですね。映画を観て汗ぐっしゃりかいたのは久しぶりです。本作が素晴らしいのは、そのシチュエーション。まさに脚本の勝利です。最大級のハリケーンに見舞われ、雨風によって実家に閉じ込められた親子。そこには台風で逃げ出したアリゲーターの群れが。大量発生したワニから、負傷した父と共に脱出出来るのか。いやあ実際、私ならすぐギブアップです。ワニワニパニック!もう無理無理無理無理無理。笑
- アリゲーターは、ワニの中でも獰猛な種。大きな個体では体長4メートル、噛む力1300kg以上にも及び、水中では時速32キロ!地上でも時速18キロもの移動速度を持つそうです。こんな恐ろしい生き物が、野放しになってくるなんて、クロコダイルダンディに相談ですね。え、クロコダイルダンディをご存知ない。1986年のオーストラリアのコメディ映画、クロコダイルを仕留めたと豪語し、一見粗野ながらもユーモアを解し、ハートがデカくて温かい、男の中の男です。ほら、あのテーマが聞こえてきます。
- すいません、脱線しました。本作の監督は、斬新なホラー『ハイテンション』や名作ホラー映画『サランドラ』のリメイク版『ヒルズ・ハブ・アイズ』を手掛け注目を集めたアレクサンドル・アジャ。そんな彼の才能を高く評価したサム・ライミが製作プロデューサーを務めます。さすが、怖がらせの帝王。驚かせるツボがわかっておいでです。
主演は「メイズ・ランナー」シリーズのカヤ・スコデラーリオがヘイリー、「プライベート・ライアン」のバリー・ペッパーがヘイリーの父親デイブを演じます。決して豪華な内容ではない本作。しかしながら、スリラーとして完成されていて、非常に楽しめた映画でした。本作はセルビアの首都、ベオグラードに巨大なセットを組んで撮影。実際にセットを組んだ水中での撮影は、キャストも撮影クルーも何百人ものスタッフが水に浸かりっぱなしでかなりの疲労を伴う撮影だったそう。流石にワニは本物でなく、シチュエーションでCGと模型を使い分けたそうですが、スタッフの方々の執念で、凄まじい迫力に仕上がっています。中国資本等の、予算をかけたCGだらけのスカスカな映画よりも、
アイデアと製作の熱量で映画は完成されるという、良いお手本です。
クライマックス。ワニが獲物を引きちぎる為のデスロールも、しっかりとその演出に魅せられました。と、言う訳で心震える、スリラー。皆さまも激写でしっかりと目を見張りその恐怖をご堪能下さい。
というか、
危うくクロコダイルダンディのレビューになるところだったぜ。笑)
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