観たぞ!『パイレーツ・ロック』

 本日ご紹介は、名俳優たちによる胸熱のロックンロール映画です。


鑑賞日:2021年8月30日

◇一言感想洋上から愛と自由と音楽を。60sナンバーに載せて送る、観れば元気になる名作。

◇星4つ⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎(いい映画に出会えたなぁ)
  •  夏も終わり。鈴虫の音も聞こえてきましたが、まだまだ暑い毎日ですね。皆さまいかがお過ごしでしょうか。さて、今日ご紹介は、海賊船ラジオのお話。豪華俳優達による、素晴らしき音楽ドラマです。舞台が60年代イギリスだから、当時の音楽もお洒落なファッションも存分に楽しめる良作です。
  • (あらすじ)素行不良で退学になったカール(トム・スターリッジ)は、更正を望む母により母の旧友クエンティン(ビル・ナイ)のいる船に乗船。その船は、アメリカ出身の伯爵(フィリップ・シーモア・ホフマン)ら、クールなDJたちが取締りをもくろむ政府の目を盗み、24時間ロックを流し続ける海賊ラジオ局だった。 
 
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  •  はい、最高にお洒落で、元気の出る映画でした。監督は、「ラブ・アクチュアリー」のリチャード・カーティス監督。彼の本領発揮で、明るさと優しさに満ちた、演出です。作品を彩るのは、素晴らしすぎる豪華俳優陣。私は敬愛するフィリップ・シーモア・ホフマンが観たくて観賞したのですが、彼の演じる伯爵というDJのカッコ良さといったら。何でしょう、小さくてぽっちゃりなのに、いつ見ても彼の演技に痺れてしまいます。そして、もう1人心を掴まれたのがビル・ナイ。もうね、立ち姿からしてカッコ良い!『アンダーワールド』で、気味の悪いバンパイア爺さんを演じてたのにねぇ 
  • その他、ニック・フロストからケネス・ブラナーまで大集合!何だよ、東映まんが祭りばりにロンドンくせ者俳優 祭りじゃあないか(ジョジョ風)
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  • そして、本作品の大きな魅力は60's英国スウィンギング・ロンドンのファッション&アイテムが満載な事。ザ・ローリング・ストーンズ「Let's Spend The Night T Together」に熱くなり、プロコル・ハルムの「A Whiter Shade Of Pale(青い影)」、ホリーズ、サンディ・ショウ、etc...60年代の名曲たちに彩られた、ポップな空間とお洒落なファッションは最高。本作のDJ達と共にこの素敵な船に乗り共に過ごしたいと、心から思ってしまいました。まあ変態揃いだから最低限のモラルしかないだろうけれど
  • 驚いたのは本作の海賊ラジオ局は実際の史実をモデルにしていると言う事。60年代、イギリスには民放のラジオ局はなく、公営放送のBBCでは、ポピュラーミュージックの放送は1日に45分しか流さないという環境で人々は音楽に飢えていました。そんな中1963年、レイディオ・キャロラインがイギリスの法律の及ばない国際海域のオンボロ船の上で開局。その後に、レイディオ・ロンドンという海賊ラジオも誕生。当時のイギリスの人達の心の支えだったそうです。海賊放送局の活躍はたった4年程度の期間ではありましたが、イギリスの多くの若者により多くの音楽を伝えた功績は計り知れないそうです。 
 

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  • さて、作品の話に戻って。2時間越えの尺の中で紡がれるのは、割と小さなエピソード。しかし1エピソードごとに魅力的な話になっているので、退屈しません。そして、クライマックスはまさにタイタニック号ばりのスペクタル!拍手喝采です。(アンガス以外誰でも)の看板には大爆笑です。
  • 暑い夏、自由と音楽を心から愛し、最後まで信念を貫いた人々の、胸を熱くするドラマ。ぜひ皆さまにもお勧めの作品ですよ!
「このいかれた世の中を動かしてるのはロックンロールさ!」by  DJギャヴィン






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